死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?102

引用元: 死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?102

: ID:p6mo9tpV0
>>117
>>115じゃないが、稲川淳二の「・・・からの電話」

A、B、Cの三人が卒業旅行でAの別荘に遊びに行った。
別荘から帰る前日、夜遅く三人で話をしていると、突然1本の電話が。
Aが言うには昼間に地元の女の子と知り合い、この別荘の電話番号を教えたとのこと。
Aは二人にからかわれながらも受話器を取った。

「あなた…キュルキュルキュル…でしょ?」

その女性とは違うらしいと思ったAは「どなたですか?」と尋ねたが、
受話器からは「あなた…キュルキュルキュル…でしょ?」と繰り返されているだけ。
気味が悪くなったAは電話を切った。
誰だったのかと尋ねる二人にAは電話のことを話した。
「女の声で、ずっと『あなた…キュルキュルキュル…でしょ?』って言ってるんだよ。
まるでテープの早送りみたいにキュルキュルって…」
皆何か気味の悪いものを感じたが、結局はいたずら電話だということに落ち着いた。

帰る当日、Aは別荘に残るといい、BとCは自宅へと戻った。
その夜、Cのもとへ1本の電話が。それはAが海で溺れて死んだという知らせだった。

それから1年がたち、CはしだいにAのことを忘れていった。
そんなある日、ほとんど連絡のなかったBからCに電話がかかってきた。
懐かしい友人からの電話に喜ぶCだったが、Bはどうも気分がすぐれない様子だった。

: ID:p6mo9tpV0
「なあC、海に行った時のこと覚えてるか?あの時Aに変な電話がかかってきただろ」
「ああ、そういえばあったな」
「あの電話、俺の所にもかかってきたんだ…」
「何だって!?」
「俺、死ぬのかな…Aはあの電話の後死んだだろ…?」
「そんなの偶然だよ。そうだ、久しぶりに会わないか?」
「そうだな…会おう」

待ち合わせの日、先に着いたCはBを待っていたが、Bはなかなか現れない。
心配したCはBに電話をしてみるが、誰も出ない。
結局その日、Bは待ち合わせ場所に現れなかった。
数日後、CはBが待ち合わせ場所に来る途中、交通事故にあって死んだことを聞いた。

それ以来電話に出ることが恐ろしくなったCは、電話がかかっても留守電を通すなどし、
直接電話に出ることをしないようにした。
数ヶ月がたっても特に何も起こらず、Cも電話のことを忘れかけていた。

ある日、Cは最近できた彼女と電話で話していた。Cは彼女との長電話を楽しみ、
翌日遊びにいく約束をし、電話を切った。
しかし、受話器を置いてすぐに再び電話がなった。
Cは彼女が何か言い忘れたのだろうと思い、受話器を取った。

「あなた…キュルキュルキュル…でしょ?」

: ID:p6mo9tpV0
Cは焦った。あの電話だ…!「おい、誰なんだ!?いたずらはやめろ!」
「あなた…キュルキュルキュル…でしょ? あなた…キュルキュルキュル…でしょ? あなた…キュルキュルキュル…でしょ?
あなた…キュルキュルキュル…でしょ? あなた…キュルキュルキュル…でしょ? あなた…」
Cは怯えながらも、電話を切ったら自分も死ぬと思い、ずっと受話器を握り締めていた。
何時間が経っただろうか、気がつけば空も白み始めている。
さすがにCも限界だった。

しかし、その頃から電話の「キュルキュルキュル」というテープの早送りのような部分が
徐々にゆっくりとなっていった。
「あなた…キュルキュルキュル…でしょ? あなた… キュル キュル キュル …でしょ? あなた…」
「キュルキュルキュル」の部分は少しずつ人の声へと近づいていく。
そして、とうとうはっきりと声が聞こえるようになった。

「あなた…死にたいんでしょ?」

「俺は死にたくない!死にたくない!!」Cがそう叫んだ瞬間、電話は切れた。
Cはそれからも元気に暮らしているらしい。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です